もう金曜日だというのに先週末の旅行のレポートを上げるというのもどーだろうな、という気はするのですが、思い立った時にやっておかないとたまる一方なのでとりあえず。



 事の発端は会社の同僚が夏コミが終わった後くらいのタイミングで「月末の富士総合火力演習のチケットいる人ー?」と言い出したのが始まりです。そんな餌にクマー! と逆ジャンピングキャッチで釣られて見事余り物のチケット2枚をゲット。軍事関係の好きな友人に声をかけて一緒に行くことになったのですが、
「せっかく静岡くんだりまで行くんだから、ただ演習見るだけじゃつまらなくね?」
 という話が出てきて、色々検討した結果
「沼津・御殿場・富士宮 1泊2日静岡周遊ツアー」
 という感じで旅行に行くことに相成りました。


出立



今回の旅行は貧乏旅行ゆえ、往復は高速バスを利用します。

京王高速バス、沼津行き

 バス停の表記を見ると分かりますが、出発地は渋谷駅、正確には渋谷マークシティ5階のバス発着場です。こんなところに高速バスの乗り場があったんだ……と、調べるまで知りませんでした。


 初日のバスは沼津行き、1日目のメインとなる沼津港にもバスは立ち寄ります。予定では8時50分に渋谷を出発し、11時半に沼津港へ到着だったのですが、

え、じゅ、渋滞!?

「この、バスの前に並んでるのは書き割りか何かだよね」
「まさか渋滞してるとかないよね」
「ないよねぇ、まさか横浜町田まで100分とかないよね」
「10分の見間違いだよね」
「だよね、最近目が疲れててさー」
「あー、それはあるね俺も」
 ……などとたわごとを言ってみても現実は変わるわけもなく。結局途中の足柄サービスエリア到着は、予定を1時間以上オーバー、と相成りました。




足柄SAにて、私たちが乗ってきた……のとは別のバス。

運転手のおいさんがいい笑顔だったんですが……

こちらはまた別のバス。東名経由のバスは大抵足柄SAで休憩を取るようで、11時半頃でも合計3台のバスがいました。


割とスムーズ。

外にはのどかな風景。

休憩後は比較的スムーズにバスは走って行き

さすが企業城下町。

リコー通り、という看板のある沼津駅前を通り過ぎ



 本日の目的地、沼津港には1時間弱の遅れで到着しました。
バス停の名前は「沼津港」となっていますがこれは伊達ではなく

海だー!

 ほんとに港の真ん前に止まります。停車してバス停の写真を取り終え、さぁ、と振り返った瞬間「海だー!」と口に出てしまったのはご愛嬌。



おしながきその1 沼津港



沼津港は首都圏に近い漁港ですが結構豊富な海産物に恵まれており、そのおかげでその海産物を目当てに訪れる観光客も結構います。まぁかく言う私たちもそうなんですが。

お海老様がみてる

 市場の横の商店街で一番インパクトがあったのがこれ。 お海老様!お海老様じゃないか!


かなり人気。

 でまぁ、今回の本命はこちらのお店、「魚河岸丸天 魚河岸店」です。割合有名なのでご存知の方も多いかと思いますが一応説明しておきますと

まるでボーリングサンプル

 こういう常軌を逸した(ほめ言葉)かき揚げがでてくることで有名なのです。



 なんかよく見たら特許取得とか書いてあるし! でもインパクト的には

何もみんな口をあけなくても……

 こっちの山のようなカサゴのほうが目立ってましたが。



ただまぁ、決してイロモノメインのお店というわけではなく、きちんと美味い海産物を食べさせてくれるお店でもあります。



 生しらす。実はしらすを生で食べたのは初めて。こう、魚! という風味に混じって甘みがあるんですね。



こちらも名物生桜海老。でも正直桜海老はあんまり……w
なんだかつまみっぽい物が2品続きましたが、本命はどんぶりです。



 同行の友人が頼んだうにぶつ丼。ぱっと見「あれ、とろろで表面積稼いでない?」という感じですがいやいやいや。きちんとたっぷりマグロとうにが乗っています。食べた友人いわく「やべぇ、もう東京でうに食えねぇ」という。

どーん!

 そして出ました大本命海鮮かき揚げ丼! 見よ、このボーリングサンプルもかくやというそそり立ち具合を!

どどーん!

 上からのショットはこちら。下の方は若干ぼけている辺り、どれだけの高度感か、というのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

天ぷらかき揚げの類は大好きであちこちで食ってきましたが、「高度感のあるかき揚げ」というのは25年近い人生の中で初めての経験です。



 カウンター席、それもフライヤーの前だったので、このそそり立つかき揚げの製造の一端を見ることが出来ました。

円筒形のフライヤーの右側にある筒、これにかき揚げのタネを入れてあげることにより、円筒形のビッグサイズのかき揚げを作り上げるわけです。分かってしまえばまぁオーソドックスな手法ですが、それを実際にやる、というのはすごい。
揚げはじめから揚げ上がりまでを通してみることは出来なかったので不明ですが、食べてみた感じからすると「まず高温の油で円筒形の外周を固める」→「中温の油で中まで火を通す」という工程を経ている物と思われます。それゆえ外側はさっくり、中はしっとりという絶妙な食感が出来上がっています。



 ただまぁ、よく考えると、というかちょっと考えれば分かることなんですが、分量としては普通のかき揚げの3~4個分くらいあるんですね。
それゆえに食べている途中で結構苦しくなってきてですね……(汗 美味しかったのでかき揚げ部分は全部食いきりましたが、いや、流石にすごかった。
多分正解は「2人でかき揚げ単品を1個頼んで、ほぐしながら食べる」ですね。カップルで訪れる方なんかにはお勧めかも。



食後のおさんぽ





 お店を出ると、歩いて数分で沼津港の外、海が見えるところまでたどり着きます。左にうっすらと見えているのは伊豆半島、ゆえにこの先は遮る物の何もない、クリアビューの太平洋です。



 太平洋の見える堤防から歩いて数分、沼津港の内港と外港を区切る場所に立つのが、展望水門「びゅうお」です。

これは東海地震が発生した際に起こるであろう大きな津波を、内港へ入れないために作られた水門で、地震が起こると2つの柱の間のゲートが下がり、港を区切ってしまう、という代物です。
折も折、エヴァ新劇場版・破を見たばかりだったので、「うぉー、第三新東京市みてぇ」とかちょっと思っちゃったのは内緒。こういうロマンのある大型建造物はいいですな。



 横からのショットはこんな感じ。非常用の階段といい、メンテナンス用のデッキといい、こちらのショットの方が好み。



 下からの煽りのショット。夜にはこの角度からライトアップされるということで、また機会があればその様子も見てみたいものです。




市街地サイド。

上にのぼると、そこからは沼津市街と

海だー!(二度目

 太平洋が一望できます。

何か心揺さぶられる。

 こう、一面に広がる水平線、というのは何かくる物がありますね。



Dscn2527

 さっき下から見た水門の本体。水門を閉じる時には、このブリッジの部分がずざざざざざーっ、と下がるわけですね。
うーん、試験閉鎖とかやるときに生で是非見てみたいものです。





 びゅうおを後にバス停へとぷらぷらと歩いていると、漁船が止まっているエリアへ。こーいうところに別荘とか欲しいよねー、という話をしていると



 こんな標識を発見。あー、確かにこの辺は、いざという時は津波の恐れがあるんですよねぇ……。



 とまぁそんなことを考えつつバスで沼津駅へ。1日目の観光はこれで終了で、明日に備えてホテルへ戻りますというところでその2へ続きます。