どーん!
豪儀にSun Fire V120!
ちなみに、上に載っているのは、愛用のEeePC 701 SD-Xです。今回はこいつに繋いでゴニョゴニョするわけです。
何故こんなものが……というのはまぁ話したところでぜんぜん長くはならないのですが、仕事で妙にSunのマシンに触ることが多くなってきているので、「勉強用にSPARCマシンほしいなぁ」と思いつつヤフオクを物色していた所に、こいつが3500円スタートででているのを発見。希望落札価格は8000円だったのですが「まぁとりあえずスタート価格で入れてみるか」と入札した所、あっさりと3500円で落札できてしまった……という感じです。
というか1Uサーバなんて一般家庭で持ってる奴……、あぁ、俺の周りに2人ほどいるな。しかもそのうち1人の家には19インチラック(業務用サーバをマウントするためのラック)がある、というか据付を俺手伝ったな、あいかわらず逸般人だなぁ……と、改めて思いました、はい。
中を開けるとこんな感じ。撮影の都合上、手前が奥になっています。
左手前に電源、その奥にHDDベイ、CPUのヒートシンク&そこへ通じるダクトをはさんで右奥がCDドライブ、ノートPCについているような薄型のドライブが付いています。
電源の右にはメモリスロットがあり、4スロットある内2スロットに、512MBのメモリモジュールが刺さっています。
そう、こいつはなんとメモリを1024MB積んでいるのです。DDR2のメモリであれば今日日1GBなんて1枚2000円でもお釣りが来ますが、PC133の、しかもRegistered ECCとなると今でも(当時はもちろん)結構なお値段がします。そういう意味でも3500円というのは実にお買い得。ちなみに搭載しているCPUはUltraSPARC-IIe 550MHz、HDDはUltra2 SCSIの36GBです。
ほいだらばブートさせんべか……と、コンソールケーブルをEeePCに繋いで電源コードを繋ぎます。こういうものに繋ぐために
- USB-RS232C変換ケーブル
- RS232Cクロスケーブル(DB-9メス-DB-9メス)
- CISCO用シリアルコンソールケーブル(RJ45-DB-9メス)
なんかがうちには置いてあります。しかも仕事用とは別にわざわざ買ったものが。やっぱり逸般人。
電源コードを繋ぐと……
LOMlite starting up.
CPU type: H8/3437S, mode 3
Ram-test: 2048 bytes OK
Initialising i2c bus: OK
Searching for EEPROMs: 50(cfg)
I2c eeprom @50: OK
i2c bus speed code 01... OK
Probing for lm80s: 28
Initialising lm80 @28: OK
Probing for lm75s: none
System functions: PSUs fans breakers rails gpio temps host CLI ebus clock
LOMlite console
lom>
LOM event: +0h0m0s LOM booted
lom>
こんな感じでメッセージが出てきました。とりあえずLOM部分(サーバに内蔵されてる管理モジュール、と考えていただければ)は問題ないようです。
ではブートさせてみるべか……と、起動コマンドを投入すると
lom>poweron
lom>
LOM event: +0h4m22s host power on
Sun Fire V120 (UltraSPARC-IIe 548MHz), No Keyboard
OpenBoot 4.0, 1024 MB memory installed, Serial #********.
Ethernet address 0:3:ba:**:**:**, Host ID: ********.Initializing Memory
Bad magic number in disk label
Can't open disk label package
Boot device: net File and args:
Link hasn't comeup yet.
Evaluating: boot
Can't open boot device
ok
ぬ、ブートせずokプロンプト(SPARCマシンでいうところのBIOSのような部分をOpenBootといいますが、このOpenBootのコマンドラインインターフェイスがokプロンプトです)に戻ってしまう。
メッセージを読む限りは
- ハードディスクからブートしようとした
- ところが失敗したので、次にネットワーク経由でブートしようとした
- 当然まだネットワークに繋いでいないのでブートできず、okプロンプトに戻ってきた
という感じです。
Bad magic number in disk label
Can't open disk label package
となっているということは
- ディスクがフォーマットされていないので(当然のごとく)ブートできない
- ディスクが壊れているのでブートできない
というあたりが考えられます。多分前者だろうな、後者だったらどうしようかな……と思いつつ、今度はSolaris10のインストールディスク(の1枚目)を入れて、CDからブートします。
ok boot cdrom -s
Boot device: /pci@1f,0/pci@1,1/ide@d/cdrom@0,0:f File and args: -s
SunOS Release 5.10 Version Generic_137137-09 64-bit
Copyright 1983-2008 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
Use is subject to license terms.
Booting to milestone "milestone/single-user:default".
|Configuring devices.
/WARNING: invalid vector intr: number 0x7df, pil 0x0
WARNING: /pci@1f,0/pci@1/scsi@8/sd@0,0 (sd3):
Corrupt label; wrong magic number
Using RPC Bootparams for network configuration information.
Attempting to configure interface eri1...
Skipped interface eri1
Attempting to configure interface eri0...
Skipped interface eri0
Requesting System Maintenance Mode
SINGLE USER MODE
#
「-s」をつけることで、minirootが立ち上がります。minirootというのはまぁ、コンパクト版のSolarisのようなもので、こいつを立ち上げてやることでレスキューディスクのようなことができるんですな。ここでformatコマンドで、ディスクの状況を見てみます。
SINGLE USER MODE
# format
Searching for disks...WARNING: /pci@1f,0/pci@1/scsi@8/sd@0,0 (sd3):
Corrupt label; wrong magic number
WARNING: /pci@1f,0/pci@1/scsi@8/sd@0,0 (sd3):
Corrupt label; wrong magic number
done
c1t0d0: configured with capacity of 33.92GB
AVAILABLE DISK SELECTIONS:
0. c1t0d0 <SUN36G cyl 24620 alt 2 hd 27 sec 107>
/pci@1f,0/pci@1/scsi@8/sd@0,0
Specify disk (enter its number):
なぜかc1t0d0についてはいるけど、ディスクはきちんと認識している。んではフォーマットを……。
Specify disk (enter its number): 0
selecting c1t0d0
[disk formatted]
WARNING: /pci@1f,0/pci@1/scsi@8/sd@0,0 (sd3):
Corrupt label; wrong magic number
Disk not labeled. Label it now? y
FORMAT MENU:
disk - select a disk
type - select (define) a disk type
partition - select (define) a partition table
current - describe the current disk
format - format and analyze the disk
repair - repair a defective sector
label - write label to the disk
analyze - surface analysis
defect - defect list management
backup - search for backup labels
verify - read and display labels
save - save new disk/partition definitions
inquiry - show vendor, product and revision
volname - set 8-character volume name
!<cmd> - execute <cmd>, then return
quit
format> q
#
ん、ラベル付け(スライス(パーティションのようなもの)作成の前段階)は問題なく行ったみたいですね。というか「ラベルがねーよ? 作る?」と聞かれたということは、やはりディスクがフォーマットされてなかったのでブートできなかったようですね。
ここまでやってしまえば後はインストーラの仕事、ということで、minirootを抜けてインストーラを立ち上げます。
# exit
svc.startd: Returning to milestone all.
Reading ZFS config: *done.
Setting up Java. Please wait...
Serial console, reverting to text install
Beginning system identification...
Searching for configuration file(s)...
Search complete.
Discovering additional network configuration...Select a Language
0. English
1. French
2. German
3. Italian
4. Japanese
5. Korean
6. Simplified Chinese
7. Spanish
8. Swedish
9. Traditional Chinese
Please make a choice (0 - 9), or press h or ? for help:
この後はふつーにSolaris10のインストールを行うだけ。新しくリリースされたSolaris10 10/08からは、インストール時にディスクをZFSでフォーマットすることができると言う事で、ZFSでインストールを行いましたが、それ以外は特にへんな事もせずにインストール。
インストールが終わり、自動的に再起動がかかると……
Sun Fire V120 (UltraSPARC-IIe 548MHz), No Keyboard
OpenBoot 4.0, 1024 MB memory installed, Serial #********.
Ethernet address 0:3:ba:**:**:**, Host ID: ********.
Initializing Memory
Executing last command: boot
Boot device: disk File and args:
SunOS Release 5.10 Version Generic_137137-09 64-bit
Copyright 1983-2008 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.
Use is subject to license terms.
Hostname: circe
Configuring devices.
Loading smf(5) service descriptions:
Reading ZFS config: done.
Mounting ZFS filesystems:
circe console login: root
Password:
Nov 3 22:14:14 circe login: ROOT LOGIN /dev/console
Sun Microsystems Inc. SunOS 5.10 Generic January 2005
You have new mail.
#
無事ログインすることができました。
ログインプロンプトにもでていますが、こいつの名前は「circe」としました。日本語だと「キルケ」、現メインサーバであるTelemachusに続き、ホメロスのオデュッセイアからのネーミングです。
で早速バリバリ実用に……といいたい所ですが、こいつは世の1Uサーバと同様、ファンがうるさいんですな。ちと24時間稼動させるには躊躇するくらいに。
ただ装着されているファンは一般的な4cm角のファンなので(ただどうもピンアサインが違うという話が……)、もうちょい静かなタイプに換装すれば問題ないとは思います。
しかしさらに大きい問題として……用途が決まってないんだよなぁ(汗 セカンダリDNSサーバにでもしようかしら。
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